カテゴリ:日本映画 や行( 6 )

容疑者Xの献身

ガリレオのドラマはどんだけ面白かったのかは知らんけども、その延長線上で軽く映画化して欲しくなかった。
小説の素晴らしさに比べたらカスだった。
表面を薄くなぞってるだけ。

松雪泰子は合ってたと思うけど、石神が堤真一は絶対に違う。
演技力と白髪メイクで補ってたけど、でもやっぱり違う。

何十年か後にでも、セールスとか俳優の知名度やルックスを度外視して
本気で原作に忠実に、地味でもいいから素晴らしい映画化にしようと思う人が映画化してくれたらいいな。

連続ドラマ化でもいい。
フジテレビの白い巨塔レベルの真剣さで。
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by amica_bambina | 2012-10-05 21:52 | 日本映画 や行

八日目の蝉

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今年は去年と違って良い邦画がないけど、賞レースにはどんな作品が挙がるのだろうと思っていたら
報知映画賞でこれが作品賞を取ったというので、さっそくレンタル。

なんか、どこが良いポイントだったのか全く分からなかった・・・
テーマもぶれていた気がする。

乳児誘拐という事件が被害者とその両親に与える影響、「三つ子の魂百まで」が適応されてしまうこと、
長期にわたる誘拐には家庭を崩壊させる力があることなどは分かったけど
それはこの映画のテーマではないだろうし。

永作博美(誘拐犯)が誘拐に対して一切罪悪感を抱いてないことと、
森口瑤子(誘拐された子の実母)が、戻ってきた我が子を可愛がって育てなかったことに対する違和感や
疑問ばかりが強く印象に残って、何だったんだろう?というまま終わってしまった。

もしこの作品のテーマが「母性に血縁は関係ない」みたいなことだったとしたら
不倫相手の妻が産んだ子を誘拐して、自分の娘として心から可愛がって育てる→
逃亡しながらも娘との幸せな日々→逮捕されて娘に会えなくなる→
出所して孤独な生活→大人になった娘(誘拐した子)が会いに来てくれる、という展開の方が伝わると思うなぁ。

というか、誘拐犯と誘拐された子が20年後くらいに会って関わっていく話かと思いこんでいたので
井上真央が永作博美に会いに行かなかったのは意外でした。
もし続きがあったら会いに行くのかも。
私はそっちの方が観てみたいな。

この映画では、擬似母子の楽しい思い出(誘拐から逮捕まで)の回想シーンと
井上真央が、その生い立ちのせいでまともに育てないままアダルトチルドレンになった現在のシーンが
混在して構成されてるのに、なんか全然リンクしてる感じがしなかった。
脚本と演出力の問題かなぁ。

大人になった井上真央のアウトローな感じとか、自分の生い立ちを侮蔑するように悪態をつくのは
アダルトチルドレンらしくて、唯一ここら辺だけが共感できました。

あるいは、誘拐した子をものすごく可愛がって、愛情を注ぎに注いで育てた永作博美と
4年間行方不明だった我が子が帰ってきたのに可愛がらず、手をかけて育てなかった森口瑤子という
2人の母親の対比を全面に出した構成にした方が面白かったのではないか。
母性というテーマもはっきりするし、子供の辛さや葛藤の描写もより深く掘り下げられたのでは?

0~4歳まで、そうとは知らず誘拐犯に育てられて
ある日突然「これがあなたの本当の両親です」と知らない家に連れていかれて
そこで育たなければならなかった彼女の不幸や苦しみはしっかり描くべきで
それだけで1本映画が取れるほどの題材だから
上記の母性という題材と一緒にして2時間ちょっとにまとめてしまったために
どっちも中途半端になってるような感じを受けました。

さらに真ん中の部分、実の両親との生活がほとんど描かれてなかったのも良くなかった。
ママと引き離されて、知らないおじさんとおばさんがお父さんとお母さんになって
そこのおうちで暮らさなくちゃならなくておびえてる様子とか
少し成長して、上手く家族になじめないまま崩壊していく家庭を見つめる思春期の姿とか
たまに子供の頃の、誘拐犯との楽しい日々の断片を思い出す姿とか
映画の中にもっとしっかり入れたら良いのになぁ。

原作は長編小説らしいので、誘拐した人、された子供、その実母、その夫(誘拐犯の不倫相手)など
全員の心情とそれぞれの生活が書かれてるのかも知れないけど
この映画だとそれが伝わってこなくて、中身のない感じを受けたので
この映画化は失敗したんじゃないかなぁという気がします。

せっかく素晴らしい題材なのにもったいない。
NHKのドラマ版の方は、もうちょっと尺が長いから面白いかも知れないな。
レンタルしてみよう。

逆に考えると、長編小説を映画化するのって本当に難しいんだなぁと思いました。
だから、失敗するくらいが普通なのかも知れない。
長編小説を映画化して大成功した作品は、相当優れた脚色と演出の賜物だということですね。


誘拐された息子が8年後に見つかって一緒に暮らすことになったけど
息子は誘拐犯の方を家族と思っていて、どうしても誘拐犯の家に帰りたがる、さあどうしようという
ディープ・エンド・オブ・オーシャンという映画はけっこう好きです。
誘拐がからんだ場合の育児の難しさや、被害者家族の問題をうまく取り扱ってると思うし。

トランスアメリカも、誠実な母性?と父性?ですっきりして良い映画でしたね。

そして母性をテーマにした映画では、イタリアの「題名のない子守唄」の右に出るものはいないでしょう。
誘拐ではないけど、ある別の社会問題を軸にして
子供を産むこと、産めないこと、育てること、育てないこと、愛情を注ぐこと、子供の愛と信頼を得ること、
全部がきちんと入っていて、それでいてミステリーとしても成立していて非の打ち所のない名作です。
私が死ぬ時、生涯で最も良かった映画のベスト10に絶対入ってきます。
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by amica_bambina | 2011-12-02 02:20 | 日本映画 や行

闇の子供たち

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タイの児童人身売買(売買春、臓器売買のため)の話で恐ろしかったけど
実際に東南アジアでは子供が売り飛ばされて欧米人や日本人に買われているんだから
そういう酷いことを認識するには最適の映画です。

私はニュースもあまり見ないし新聞も読まないので、社会問題は映画で知るくらいで
人身売買系の映画もいくつか観ていますが、「題名のない子守唄」にしろ「堕天使のパスポート」にしろ
売られた人達は考えられないことをされて、斡旋する組織の人間の精神状態も考えられない。

お金がある人は何でも買えて、お金がない人は普通の暮らしが出来ないシステムになっているせいで
こんな酷い犯罪が横行して、政府やユニセフやどんな団体の救助も追いついてない。
環境破壊だけじゃなくて、もうとっくに終わってるのかもなぁ、地球は。

第三世界の貧しい子供のためにお金を寄付することは出来ても、
すでに売られてしまった子供のためには何が出来るのかわからない。
こうやってグダグダ文章を書くだけでなく、宮崎あおいちゃん演じるNGO職員みたいに
実際に現地に行って体当たりで救助活動を行う人は本当に偉いと思います。

監督は「顔」の阪本順治。
こんな映画を作るのは精神的にも物理的にも相当大変だったと思うし、もっと評価されてもいいのにな。
ちなみに「顔」も人間の心理を深く描いていて大好きな映画です。

終わりの方の江口洋介の秘密が解りにくかったのが残念だったけど
たぶんこういう意味かな?というので結局当たってて(後からネットで調べた)
原作にはない、映画版オリジナルのどんでん返しらしいけど
闇の深さがより深くなる感じで巧いなと思った。
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by amica_bambina | 2009-09-13 23:43 | 日本映画 や行

ヨコハマメリー

ヨコハマメリー
/ レントラックジャパン


いやー面白かった!!!!
観てて悲しくなるけど、メリーさんの存在自体もすごいし
映画の撮り方も上手くて、引き込まれました。
日本のドキュメンタリー映画がんばれ。
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by amica_bambina | 2007-11-11 17:07 | 日本映画 や行

ゆれる

ゆれる
オダギリジョー / / バンダイビジュアル

また借りちゃった。
ていうかもう買おうかな、DVD。

1回目とはちょっと違う印象を持ちました、エンディング。
結局どっちが嘘ついてたのか、考えても絶対判らないように作ってあって
あのエンディングもそういうふうな感じにしてある。
どっちにも取れるように。
1回目観た時は、ハッピーな感じかと思ったけど・・・今もそう思いたいけど。

本当に、こんな優れた日本映画めったに出てこない!!
トリッキーだから優れてるって意味じゃなくて
ああいう、近い人間同士の確執とか、確執以前の微妙な関係とか、
そういう細かいドロドロしたものを良い意味で利用しきって作られた映画だからすごい。

オダギリジョーは演技してるように見えなくてすごい。
香川照之は、若い女性がこの映画観たらやっぱり彼に不快感持つでしょう。
法廷のシーンでも、「生理的に嫌われてるんだろうなと思って・・・」ってセリフあったけど
ああいう人は確かに生理的に嫌ってしまう。気持ち分かる。
そのくらい、ウジウジした気持ち悪い中年の独身ていうのを演じれててすごい。
あと木村祐一もすごいし!!
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by amica_bambina | 2007-07-18 22:34 | 日本映画 や行

ゆれる

ゆれる
オダギリジョー / / バンダイビジュアル
ISBN : B000KIX658

気になってたのに映画館で見逃したので、ツタヤでさっそく借りてきました。
うーん、西川美和さんって才能あるなぁ!

ダイレクトに見せない手法が素敵だったし、エンディングも素晴らしい。
「はっきりしないから嫌い」という人も多いかもしれないけど
私はこういう「観客に解釈を委ねる」系も好きです。
オダギリジョーも、演技上手い!!
香川照之も細やかな演技で、まばたきしてる間に大事な表情を見逃すかも!と
思わせるものがあった。

こういう人間の心理にぐぐっと迫る映画は
アメリカでいいのがあったりするけど(ハリウッド大作じゃなく小品で)
日本でもいいのが出てきたな~という嬉しい気持ちです。(何様かね)
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by amica_bambina | 2007-03-05 19:43 | 日本映画 や行