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Pirates of the Carribean : The Curse of the Black Pearl

今日もまたパイレーツ・オブ・カリビアン観ちゃった・・・
ジャック・スパロウは、ふにゃふにゃしててマヌケなキャラなのに、あんなに格好いいとはどういうことか。
アカデミー賞ではビリー・クリスタルに「ちょっとゲイの海賊」とか言われてたけど
あのおカマっぽい可愛さと、さりげない格好よさが同居してるのが
ジャック・スパロウ最大の魅力だと思う。

私の友達の大半は、私と男の好みが全く合わないのに
ジャック・スパロウに関しては全員、おもしろいくらい全員、
「カッコいい」の一語で意見が一致している。

そのジャック・スパロウという映画史に残るべきキャラクターを作り上げた
ジョニー・デップはすごい。
この映画の中で、ジョニー・デップは完全にジョニー・デップではなくなっている。
本人とも、そこらにいる他人とも異なる架空のキャラクターを
自分の解釈で作りあげることは、演じるということの根本だと思う。
それを完璧に近い形で成し遂げたから、アカデミー賞にもノミネートされたんだと思う。
# by amica_bambina | 2004-03-04 15:56 | Films "P"

魔女の宅急便

魔女の宅急便
/ ブエナ・ビスタ・ホームエンターテイメント
ISBN : B00005J4ST

昨日は結局、リガリーブロンドじゃなくて魔女の宅急便を観た。
去年、千と千尋の神隠しがアメリカで話題になった頃に、魔女の宅急便もDVDが発売されたので
日本語版ももちろん入ってるし、日本で買うより安いので(20ドル弱)買ったのだ。
ちなみに英語吹き替え版は、何か解釈が間違っている感じがして1回しか見てない。

吉本ばななが「映画全体が働くことの尊さであふれている」みたいな褒め方をしていたけど
なんとなく分かった。
今まではよく分からなかったのに。

私がいつも不思議に思うのは
宮崎駿はどうしてあんな脚本と絵コンテがかけたのか、ということ。
13歳の女の子の頑張り方、張り切り方、悩み方、傷つき方、
元気の取り戻し方、嫉妬のし方、なんで知ってたんだろう。
張り詰めて不安げで泣きそうな表情のリアルさも、目を見張るものがある。
13歳くらいのときって本当にこうだったよな、といつも思う。

あと、トンボが飛行船で世界一周したい、とか夢ばっかり見てるのに対して
キキは飛べることに関して「仕事だから、楽しいことばかりじゃない」と現実的だったのが
男女の違いをよく現していて感心してしまった。

宮崎駿のアニメって、実は大人になってから見ないと本当の意味は分からない。
15年前に映画館で見たときは
ああいうしゃべれる猫が欲しいとか、私もホウキで空を飛びたい、くらいしか
考えなかったはずだ。

3:35pm
03/03/04
# by amica_bambina | 2004-03-04 08:35 | 日本映画 ま行

アカデミー賞おわり

ロード・オブ・ザ・リングばっかり。
ノミネートされた11部門、全部受賞した。
まぁ世間の予想どおりの結果でした。

それにしてもビックリしたのは、渡辺謙が一番端っこの席に座らされてたこと。
いくら日本人だからって、助演男優賞候補の5人のうちの1人に、それはないでしょー。
と思ったら、ニュージーランド人であるロード・・・の関係者は、渡辺謙の後ろに座ってた。
外人は端っこに固めとけってことか?
結局、山田監督と真田広之はどこにいるか分からなかったな・・・

男優・女優賞も世間の予想どおりの結果。
ティム・ロビンスのスピーチが良かった。
ミスティックリバー観てないけど、虐待の被害者の役だったらしく
世間の虐待にあっている人たちに向けて
「助けを求めたりカウンセリングを受けることは、恥ずかしいことでも何でもない。
虐待を止めることの出来る最も強いアクションの一つです」みたいに言ってた。

シャーリーズ・セロンは「私は泣きません」って最後に言ったのが強くて良かった。
主演女優賞のスピーチって、その映画を観ていなくても、その女優が特に好きじゃなくても
毎年感動してしまう。

ソフィア・コッポラは脚本賞を受賞していた。
アメリカ人の女性が監督賞・作品賞にノミネートされるのって、彼女が史上初だったらしい。
受賞は出来なかったけど、すごいアチーブメントだ。
しかも、まだ32歳!

あとはファッション・・・ジョニー・デップはやっぱりやってくれた。
髪型は格好よかったし、ヒゲも剃ってきてくれたのはいいけど
あのタキシードはナニ?
妻のバネッサ・パラディもすっごい変な服着てた。
ハリウッド一、服の趣味がおかしい夫婦かも。

アンジェリーナ・ジョリーは、17歳のカルテで助演女優賞を受賞したときの
魔女ルックからかなーり進歩して、すっごく美しかったのに!
腕と背中のタトゥーが、美しさの邪魔してて残念。

ダイアン・キートンも、あれはアメリカ人から見たらいけてんの?
何でもいいからドレス着てるほうがマシだった気がする。

ベストドレッサーは、私の中では毎年ジュリア・ロバーツとニコール・キッドマン。
今年もやっぱりそうでした。

ベストカップルは、ウィル・スミスとジェイダ・ピンケット、
そしてティム・ロビンスとスーザン・サランドン。
ハリウッドにはJ.Loみたいなアホも多い中で
こういう何年も連れ添ってるおしどり夫婦たちを見ると、何かホッとする。

ふー、今年も終わっちゃったなぁ。

9:42pm
02/29/04
# by amica_bambina | 2004-03-01 14:42 | 映画賞関係

アカデミー賞

もうすぐ始まるよー。
ずっとレッドカーペットからの中継見てるけど
まだ渡辺謙・山田監督・真田広之は見ておりません。
ジョニーデップもまだかなー。

ええー、スカーレット・ジョハンソンって19歳なん!!

5pm
02/29/04
# by amica_bambina | 2004-03-01 10:01 | 映画賞関係

Lost In Translation

ロスト・イン・トランスレーション
/ 東北新社
ISBN : B0000YTR5K

明日のアカデミー賞授賞式で、脚本賞受賞は有力視されているこの映画。
ギリギリで観ることが出来た。

これも内容を細かく書くので、知らずに観たい人は読まないでください。

エキサイトブログにも感想を書いている人が何人かいたが
日本人がバカみたいに描かれてて恥ずかしかったとか、ムカついたとか言う意見が目に付いた。
公開されてすぐ藤井隆目当てで観に行った私の友達も、同じようなことを言ってた。
でも私は、日本人はありのまま映っていたと思う。
ありのままの日本人=アメリカ人にとっては意味の解らない生き物という描かれ方だった。
その辺がすごくおもしろかった。

これはおかしいよ、と思ったのは
主役のビル・マーレーはハリウッドスターなのに、全然ダメな通訳が付いたり
いつもほったらかしで1人で行動させられていたり
サントリーのウィスキーのCM撮影のために日本に来たのに
そのCMディレクターが態度がデカかったのが違和感があった。
海外の有名人にはヘコヘコするのが普通の日本人の態度だと思うから。

監督のソフィア・コッポラは、日本に来たときの経験をこの映画にしたらしいけど
彼女はスターじゃないから、受けた扱いをこういうふうに感じたのかも知れない。
もしくは、彼女が日本に来たのって仕事じゃなくてプライベートだったのかもしれない。
そして、日本に来たアメリカ人が感じる孤独感を強調するためには
これでいいと思ったからそうしたんだろう。

あと、頼んでもいないのに売春婦みたいな女がビル・マーレーの部屋に来るけど
あれは気が狂った女ということで、ヘンな日本人というよりはヘンな売春婦として見るしかない。
でもアメリカ人に「日本の売春婦ってみんなああなのか」って思われたら困る・・・
いや、別に困らないか。
ただ、その女がストッキングを引き裂いてという意味で「リップ、リップ」(rip)と言ってたのが
ビルには全然通じず、「は?リップ?Lip?」って言ってたのが笑えた。
発音の下手な日本人留学生が、毎日してるのと同じ会話だった。

それ以外は、普通の日本人が普通に映し出されていたと思う。
ビルとたまたま同じホテルに滞在しているアメリカ人女性のスカーレット・ジョハンソンが
1人で地下鉄に乗るシーンがあって、隣に立っている日本人の男が
ポルノ漫画を読んでいたのがやけにリアルで、あーよく観察してるな、と感心した。
スカーレットは、それを無表情で眺める。
アメリカ人に取っては、公の場で堂々とポルノ漫画を読む日本人の大人の男性って
本当に宇宙人みたいに理解不能なんだろう。

あと、スカーレットが生け花の展覧会に行って、着物を着た日本人のおばさんに
「あなたもやってみて」と、花を1本渡される。
スカーレットは、話しかけられてちょっと嬉しそうにする。
不器用に花を剣山に刺したスカーレットに、「はい、OK」と言っておばさんはスーッと去る。
それを不思議そうに見るスカーレット。
アメリカ人からしたら、ここから会話が広がると思ったのに・・・て感じなんでしょう。

日本人って、外人を見たら「優しくしないと」とか「話してみたい」とか思って話しかけてみるけど
意外と話が続かなかったり、相手が何を言ってるか分からなかったりで
結局は凍りついた笑顔で、黙ったまま佇んだり、立ち去ったりするしか
なくなったりすることが多いんじゃないか。
私だってアメリカに住んでて、そういうのが日常的にある。
クラスメイトのアメリカ人と話してても、何て答えていいのか分からなくて
ニコニコしたまま黙ってうなづくだけとか、よくある。
だから、この生け花のシーンもすごくリアルだった。
私もアメリカ人からみたら、『不思議な日本人の女の子』なんだろうな、と思った。

悔しいのは、この映画のテーマである『日本に来たアメリカ人の孤独感・違和感』を
完全に理解することは出来ないこと。
映画の中で日本語が飛び交ってても、英語字幕は一切つかないので
アメリカ人の観客は、ビルやスカーレットと同じように
タイトル通り“Lost”の状態になることができる。
でも私は、日本人が何て言ってるか全部わかる。
わかるからこそ笑えたシーンもあったけど
この映画で一番伝えたいことが受け取れないのはちょっと悔しい。

それにしても、2人とも本当につまらなさそうで、淋しそうだった。
2人とも1人ぼっちのときは、日本人みたいに無表情になっていた。
だからホテルのバーで会って、2人は自然と仲良くなった。
ビルはCM撮影の仕事で来ていて、アメリカにいる妻とはうまくいっていない。
スカーレットはカメラマンである夫の仕事にくっついてきただけで
結婚生活に自信を無くしている。
この2人は精神的に深く結びつくけど、恋というわけでもなく
最後まで体の関係もなかった。
そこが若い女性監督の映画らしくて、繊細で良かった。
共感できた。

ソフィア・コッポラの前作はあまり良さが解らなくて
なんかフワフワしてて白黒ハッキリしない映画だと思った。
この映画もフワフワして白黒ハッキリしてない感じだけど、前作より好き。

最初から最後まで、いわゆる日本の美しいところが出てこないのかな、と思っていたら
スカーレットが1人で新幹線に乗って、京都へ行った。
お寺か神社で結婚式をやっていて、赤いじゃのめ傘をさした花婿と白無垢の花嫁を見て
スカーレットは、少し心を動かされたように微笑む。
このシーンが綺麗だった。

文章がまとまらなくてあれだけど、他に印象に残ったのは
スシ屋のカウンターで2人が食べていて、スシ職人が無表情で2人をずっと見てるので
ビルが「なに?注文するまで見つめる気?」とか
「何でそんな無表情なんだよ?」とか言うところ。
もう日本人の中にいるのに嫌気がさしてるような言い方だった。

あと、しゃぶしゃぶについてのビルのコメント。
「レストランのくせに客に調理させるって、一体どんなレストランなんだよ」

おもしろかった!!
藤井隆が、エンドクレジットにTakashi FujiiじゃなくてMathew Minamiって
出てたのがちょっと残念だったけど。

映画館を出たら、空が広くてアメリカアメリカしてて、あれっと思った。
この映画を観て、『アメリカにいる日本人』である私は逆に
日本にホームシックを感じてしまった。

新幹線の窓から見える景色が、一番懐かしかったなー
# by amica_bambina | 2004-02-29 12:17 | Films "L"