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プール

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小林聡美、もたいまさこ、加瀬亮と「めがね」と思いっきりかぶったキャスティング。
外国で美味しいものを作って食べて暮らす日本人達という、「かもめ食堂」とかぶった内容。
ここまでかぶっているなら、同じように荻上直子さんが監督・脚本を担当したら
それはそれで3部作みたいになって良かったとは思うけど、なんと監督・脚本は全く別の人。

なんでこんな真似事としか思われないことをやるのか不思議だった。
どうしても、「かもめ食堂」と「めがね」の模倣にしか見えなくて損するし
全然別の俳優を使えば良かったんじゃ・・・という気もする。
エンドクレジットに、キャストの名前が出て写真が出て・・・っていうのも全く同じで
そこまで一緒にしなくても、と思ったし。

まぁ製作が小林さんともたいさんの所属事務所なのでしょうがないというか
元々そういう、前2作の延長線上にある映画なんでしょうが。
もしかして荻上監督が断ったのかな、同じようなのばっかり撮りたくなくて。

個人的には、「闇の子供たち」を観たばっかりなので
「タイはこんな綺麗事で済まされる国じゃないだろう」という気持ちもあったりして
最初はどうかなーという気持ちで観始めたけど
別に全然悪い映画ではなくて、すごく癒されるしみんなの演技ももちろん良いし
映像面とか、前2作より良いなーと感じるカットもいくつかありました。

一番良かったのは、映画が始まってすぐ加瀬亮がつまづいてこけるんだけど
そのこけ方かな。素晴らしかった。
加瀬亮は全編に渡って素晴らしかったです。
無表情で画面に映ってるだけで何かを語ることの出来る俳優さんで、ずーっと見ていたくなる。

小林聡美は母親役って言うのがピンと来なかったけど、実はヒッピーのような人で
娘を放ったらかしてタイに移住しちゃったという変わり者で、割り切ったクールな人間で
あーすごい合ってるなぁと思った。

タイ人の孤児の男の子と、自分の娘と3人でギターを弾きながら歌うところがすごく良かった。
その歌はてっきり70年代フォークなのかと思ったら、なんと小林さんが作詞作曲したオリジナル。
「君の好きな花」という美しい歌です。
演技もできて文章も書けて、そのうえ心に沁みる歌まで作れるなんて
日本の本物のカリスマは小林聡美だと思う。
小林聡美が料理を作っている映像を見ると安心するっていうのは
日本人が共通して感じる不思議なカリスマの力じゃないのかなぁ。

もたいまさこは、いつものように人間を超越した神様のような存在でした。
どんなセリフでもあの人が言うと特別な意味を持つ感じがしてすごい。
こちらもカリスマですね。

残念だったのは、キャッチコピーの「理由なんて、愛ひとつで十分だ」っていうのが
本編のゆるさと相反してて重すぎかなーということ。
愛って隣人愛のこと?親子愛のこと?そこら辺がちょっとブレていたような。
まぁゆるさが一番重要な映画だと思うからいいけど。

「かもめ食堂」にしても「めがね」にしても、この映画と同じように
やりたいことをやって、美味しいものを食べるというのが
良い人生の基本だという思想みたいなものが根底にあって
私もなるべくそうしようと思います。
by amica_bambina | 2009-09-26 14:54 | 日本映画 は行
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