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Boy A

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[邦題:Boy A]

この映画は逆に、邦題は「少年A」にして欲しかったですね。
日本のニュースや新聞でも、未成年の犯罪者は名前が出ず
少年AとかA少年とかになるんだし。

というわけで、10歳で犯罪を犯して少年院で何年も過ごした後に
刑期を終えて社会に放り出された「元・少年A」の話です。
結論として、ものすごい衝撃的で良い映画でした。

イギリスでは、こういう人は人生をやり直すために新しい名前に変えていいようで
彼も自分で「ジャック」という名前に決めて、運送会社みたいなところで働き出して
友達もガールフレンドも出来て、週1回会うことが義務付けられているソーシャルワーカーにも
「君はよくやってるよ」と言われて、なかなか順風満帆。

ところが、仕事中に、森の中に捨てられた車の中に女の子が閉じ込められてるのを救出して
新聞に「少女を救ったヒーロー」として写真が載ってしまい
そこから「彼はあの凶悪事件の犯人、少年Aだった!」という報道が出てしまって
全てが崩壊するという悲しいお話。

更生して善行を積んだのに、結局過去の悪事を消すことは出来ないし
マスコミも放っておいてくれないし、友達も彼女も嘘のように彼の前から消えてしまって
可哀相になりました。
まぁ元凶悪犯罪者への同情を煽るような映画はどうかという批判もあるみたいだけど。
でも、犯罪を犯した人間は生き直すチャンスは与えられないのか、
更生した後も人権は守られないのかなど、深く考えさせられる良い映画ではないかと思います。

日本でも10歳~15歳くらいの子供が考えられない凶悪な犯罪を犯したりしてるし
少年犯罪ではないけど、市橋達也容疑者のように顔を変えて
今まで働いたことなかったのに、初めて真面目に働いてまで逃げ続けた人もいるし
そういう人達が出所した後どういう人生を歩むのか考えてみるきっかけになる映画です。
by amica_bambina | 2009-12-05 01:31 | Films "B"
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