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Revolutionary Road

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[邦題:レボリューショナリーロード/燃え尽きるまで]

たまに、邦題と字幕担当者の名前が出てから本編が始まる映画がありますが
これもそうでした。
「日本語字幕 戸田奈津子」の文字を見た瞬間、1人で観に行ったので連れがいたわけでもないのに
「うわ最悪」と声が出てしまった。
「奴が字幕をやるのは商業主義のクズ映画だけ、私の1,300円(前売りだから)が無駄になった」と思った。
もう観ないで帰りたいくらいだった。

なるべく字幕を読まないように、ケイトを観ることとケイトの声を聴くことだけに集中しようと決めて観始めたものの、
なんだかキャシー・ベイツが出てきた時には「タイタニックファンへのサービス・・・?」と思ったし
やっぱり字幕が目に入ってしまうので、誤訳へのツッコミが頭を渦巻いて
「字幕が最低だったという印象しか残らなかったらどうしよう」と心配になった。

正直8~9割おかしかったけど、奴はあんなに貶されてるし能力もないのに
「大作」の字幕に手を出し続けるとは、どんだけポジティブなチャレンジ精神やねん。
どんだけ厚顔無恥やねん。
この世から戸田奈津子の字幕がなくなる日が来ますように。
まぁもう70過ぎてるから目前よね。

しかしさすがはサム・メンデス、映画の作り方がやっぱり優れてる。
戸田の字幕をもってしても拭い去れない質の良さがあった。
アメリカン・ビューティーと同様の、あのsubtletyが私は大好きです。
演出の仕方や演者の細かい表情のみで微妙に伝えて、見せすぎない作り方。

そういうサム・メンデスらしさが映画の後半、ラストに近づくにつれて現れてきて
「ああ良かった、やっぱりサムメンデスは上手いなぁ」と思って
最終的には満足した気持ちで映画を観終えました。

ハリウッド大作くらいしか映画を観ない人とか
「タイタニックコンビが再共演」っていう宣伝文句に釣られて観に行ってみた人とかには
最悪だとか全く意味が分からないと評されるのかも知れないけど、
アメリカン・ビューティーと共通した哀しさ、絶望感、それらを描く冷たさがいい感じでした。
最後のシークエンスとか神の業よね。

サム・メンデスは、アメリカ国家の肥大化によって甘やかされた郊外の中流アメリカ人の堕落ぶりとか
滑稽さ、閉鎖感、幸せに対する勘違いとかを批判しているのか哀悼しているのか、
どっちにしてもそういうテーマが彼を惹きつけるらしい。
「豊かさ」の定義がアメリカのそれと全く違うヨーロッパの、イギリス人から観たらああいうふうに見えるのかなぁ。

それにしても、全然1950年代の話に見えなかったのが怖い。
上に書いたようなネガティブな郊外感は、現代においても精神の破綻とか犯罪を生んでるし
服と車が古くさい以外は現代の映画のようで、進化してないなー人間は。
ていうか退化してるか、対人能力は。

たまたま前日に、ケイトが17歳くらいに出たJudeのDVDを観ていたこともあって
「スクリーンで観るとシワが目立つなぁ、老けたなぁ」と思ったけど
監督の狙いなのかどうなのか、映画が進むにつれて輝きを増していって
さすが妻だけあってキレイに撮れてるなぁと思った。
あとクレジットに「For Mia and Joe」って出たところが堪らないですねー。

ケイトの演技は言うまでもなく良かったけど、ディカプリオも意外と良かったなぁ。
でもディカプリオは童顔で、ケイトは悪い言い方だけど老け顔なので
タイタニックの時から画的に似合ってないとは思ってたけど
30代になってもやっぱりそれは変わってなかったなー。

余談だけど、音楽があまりにもアメリカン・ビューティーのとそっくりだったので
絶対同じ作曲家だろうなぁと思って調べたらやっぱりそうだったけど
彼のキャリアは凄まじく、かなりメジャーな映画音楽家みたい。
エリン・ブロコビッチとかPay It Forwardとか、あーなるほど、似てる似てる。
by amica_bambina | 2009-01-30 23:59 | Films "R"

ゴシック&ロリータ幻想劇場

ゴシック&ロリータ幻想劇場 (角川文庫)

大槻 ケンヂ / 角川グループパブリッシング



文庫が発売になったのでさっそく読みました。
最初はオーケンらしい話から始まるけど、だんだんグロさがなくなっていって
ゴスロリのファッション誌に連載していただけあって、女の子向けの話が多かったような。

「くるぐる使い」とかに比べて、なんかオチの弱い話が多いなーとは思ったけど
中島らものようなシュールな話があったり
よしもとばななが書いたのかと思うような爽やかな話があったり
江戸川乱歩のパロディがあったり
いろんなテイストが詰まった短編集で、全体的にはかなり楽しめました!

私にはゴスロリの知り合いとかいないので
そういうファッションの人がどういう文学を好むのか全然わからないけど
この連載がどういう評価を受けていたのか興味あるところです。

今までの大槻ケンヂの小説といえば、オカルト的なものかバンド青春系かどっちかだったけど
この人にはまだまだまだまだ、いろんな引き出しがありそうです。
ヌイグルマーも読まなくっちゃ。
by amica_bambina | 2009-01-25 21:36 | My Bookcase

"I know why you dined my sister."

今までも書いてきましたが、Mナイトシャマランの映画はホラーとして宣伝されてしまって
でも実は全然違うとこに主題があって、それが見えないアホがこの世に多すぎて悲しいものです。
このThe Villageも、シャマラン自身が
「ホラーやサスペンスとしてではなく、時代物の恋愛映画だとして宣伝しておけば・・・」と
後から悔やんでいたらしい。
というわけで、この映画がどれほど素敵な恋愛映画であるかをここに紹介いたします。

まず、盲目のヒロイン、アイビーの姉が寡黙で真面目なルーシャスにふられます。
その数シーン後、知的障害のあるノアと丘をかけっこしてきたアイビーが
幼馴染のルーシャスに「なぜ姉をふったか知ってるわよ」と言うシーン。




一言もしゃべってないのになぜ自分がここにいるのが盲目の彼女に分かるのか、驚くルーシャスに
アイビーは「かすかに色を持っている人がいるの。私のパパも。あなたが何色かは教えない」と
可愛いことを言います。
それに対して「・・・男みたいによく走るね」とボソっとつぶやくルーシャス(笑

この短いやりとりだけでも、観客はこの2人を好きになってしまうほど
シャマランの書くセリフや人物描写は魅力的。

姉をふった理由は、要は「姉じゃなくて私のことが好きだから」だとアイビーは気づいているんですが
気づいてる理由が「子供の頃は手を引いてくれたのに、突然私に触れなくなった」からという
なんとも美しい理由。
こんな繊細な心情を表現した映画は他にないでしょ、アメリカには確実にない!

ルーシャスはアイビーを女性として意識し出してから手を触れていないというのが分かった後、
Those who we don't speak of(村の周りの森に棲む謎の生物)が村に襲撃に来るシーン。




アイビーは絶対にルーシャスが自分の無事を確かめに来ると信じてドアを開けて待つ。
ギリギリのタイミングでルーシャスが現れて、何のためらいもなくアイビーの手を引く!
ここで初めてアイビーへの気持ちを表に出したわけです。

触れられないことで愛されていると悟ったアイビーが、
今度は初めて、手を握られたことによって愛されていることを再確認したという美しいシーン。
言葉は一切なくて、手だけでわかるというのが素晴らしい。
音楽も素晴らしくてスローモーションも綺麗だし、素敵なシーンです。

それにしてもこの映画のホアキン・フェニックスは最高!!
他の映画でも、サインやクイルズの「寡黙で真面目で不器用」系のホアキンが大好きな私ですが
真のヒーローはこうじゃないとね。
アメコミのヒーローとかじゃなくて、本当に真のヒーローっていうのはこういうものであって欲しい。

アイビー役のブライス・ダラス・ハワードがメイキングで言ってたんだけど、
主要キャストが昔の生活を知るために農場で自給自足の生活体験をしてた時に
今までほとんど話しかけてこなかったホアキンが、ある日突然
「ブライス、あの・・・これ君のために作ったんだ」と言って「Ivy」と彫られた杖をくれたそうです。
かっこよすぎる・・・

そんなホアキン・フェニックスが俳優業を引退して音楽活動に集中すると発表してしまって
映画界にとっても私的にもかなり大きな損失。
もうホアキンを映画館で観れないのかぁ・・・

話が逸れましたが、この映画は他にも美しいシーンがいくつもあり
またエンディングがシンプルで最高です。
人間の美しさ、強さ、純粋さに心を打たれる映画。
だからサインにおいて宇宙人が出てこようが来なかろうが関係ないように、
この映画においても謎の生物はどうでもいい要素なんですね。
by amica_bambina | 2009-01-15 23:11 | Favorite Scenes

おめでとう!!!!!!!!!!!!

(動画が削除されてしまいましたが、また探して貼りなおしても
同じことの繰り返しな気がするのでこのままにしときます・・・)

ケイト・ウィンスレットがゴールデングローブ初受賞にして主演・助演のダブル受賞!!!!
初受賞なのが信じられないですが、ついに時は来た!って感じですね。
生で観たかったなぁ・・・



まずは助演女優賞から。まだまだ冷静。




そして主演女優賞!
これは全く予想外だったらしく、相当パニくっています。

日本ではまだどっちも公開されていないので、早く観たい!!!!
by amica_bambina | 2009-01-12 18:13 | 映画賞関係

Cabin Fever

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[邦題:キャビン・フィーバー]

なんか別の意味で面白かった・・・
ストーリーがだいぶ破綻してて、めっちゃくちゃ。
わざと昔のホラー映画へのリスペクトを込めたパロディで笑えるように作ったんだとは思うけど
どうもめちゃくちゃ過ぎました。

めちゃくちゃだからと言って駄作というわけでもなく、
カルト的な人気を博して、タランティーノやピーター・ジャクソンと言った
トンデモ系な人々には絶賛されたらしい。

まぁ面白いことは面白いけど、真剣にホラーを見るつもりで見るとガッカリします。
でもオチはわりと普通におお~って感じだと思う。
by amica_bambina | 2009-01-11 20:09 | Films "C"

Napoleon Dynamite - Happy Hands

好きなシーンは山ほどあるけど、この手話クラブのシーンも大好きです。
男子は1人だけ、しかもなんか1番うまいwww
そして目と口は半開き!完璧です。


by amica_bambina | 2009-01-09 00:34 | Favorite Scenes

Pride & Prejudice -The Dance

ビンクリー主催の舞踏会での、ダーシーとリジーのダンスシーン。
音楽も衣装もすごく綺麗で美しいシーンに仕上がってて、舞踏会のシーンの中で1番好きです。

この2人はお互い気になりつつもなんかムカつくと思っているので、
会話が全く弾まず噛み合わずで面白いし、
最後の方では周りの人が全部消えて2人っきりになるという演出が素敵。
もちろん、会話に飲み込まれて周りが見えてないという比喩です。

↓スペイン語字幕が邪魔だし音が大きいのですが、これしか見つからなかったので。



by amica_bambina | 2009-01-09 00:34 | Favorite Scenes

Paranoid Park

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[邦題:パラノイドパーク]

ガス・ヴァン・サントがエレファントに続いて、俳優ではなく普通のティーンエイジャーを起用して
美しい映像で淡々と彼らの生活を切り取って、またカンヌで絶賛されたこの映画。
やっぱり綺麗です。
テーマは、ひょんなことから死亡事故に関わってしまった高校生の男の子の苦悩という感じ。

主役の男の子がものすごい綺麗な顔で、「これで芸能人じゃないなんて」って感じ。
エレファントの時も主役の子がすごく魅力的な男の子だったし
ヴァン・サントは無表情で綺麗な男の子の透明な無垢さをカメラで追うのが好きなんだなぁ、
男性なのになんでこんなに男の子を美しく撮れるのかしら・・・と思ったらゲイらしく、納得がいった。
この特技を生かして、ポーの一族とか実写化してくれないかしら。

ちなみに主人公の彼女役は、なんとグリンチのシンディ役の子!!
7年でこんなに成長するのかぁ。
いかにも今時の頭空っぽの女子高生っぽくて嫌な感じが良かったです。

構成はまぁいつものとおり、淡々としててちょっと時間軸を行ったり来たりもするので
解りにくい部分もあって、「この映画はClosureがない」と言う人も多いみたい。
私もちょっと「あれで終わっていいのかな・・・」と思ったけど、もっとじっくり観込まないと何とも言えません。

あ、あと主人公の弟がナポレオン・ダイナマイトの物真似をしてたのが最高でした!
ヴァン・サントって本当にティーンエイジャーの特徴をリアルに掴むのが上手いなぁ。

それにしてもヴァン・サントは多彩な映画を撮っている監督で、
私が好きなのはやっぱりインディ系のジェリー、エレファント、パラノイドパーク辺りですが
マイ・プライベート・アイダホ、誘う女、サイコ(リメイク)、グッド・ウィル・ハンティングもヴァン・サントなんですね。

最新作のMilkは、サンフランシスコのカストロで同性愛者の市民権獲得に尽力し
差別主義者に殺されたハーヴェイ・ミルクの伝記映画。
どっちかというとグッド・ウィル・・・路線になるんだろうけど
サンフランシスコを愛する者として見逃せない映画で、公開が楽しみです!
by amica_bambina | 2009-01-07 23:14 | Films "P"

My Summer of Love

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[邦題:マイ・サマー・オブ・ラブ]

ものすごいダサいタイトルですね・・・そしてそれをそのまま使う日本の配給会社。
2004年のイギリス映画。
BAFTAで賞を取ったそうで、気になって観てみました。

なんというか、乙女の祈り+ヴァージンスーサイズみたいな感じで
10代の女の子がみんな通り過ぎるであろう、悶々というか鬱屈したというか、
そういう時間を綺麗な映像で描いてる映画です。

2人の少女が何歳の設定なのかさっぱり分からないけど
タバコは吸うわワインは飲むわ、しかもヌードになってたので18~20歳くらいかと思ったけど
でも少女の通過儀礼がテーマみたいなので、もうちょっと若いのかな?

ナタリー・プレスはAtonement(つぐない)のブライオニーに似てるなーと思ったけど別人でした。
素朴な可愛さが魅力的。
エミリー・ブラントは三白眼とか鼻の形が、香椎由宇ちゃんを思い出させました。

映画自体は、映像はキレイなんだけど、どうも女性から見ると共感しにくい・・・
男性が監督したのもあるかも知れないけど、だってなんか男性の妄想のようなシーンがいっぱいで。
特に感慨深い面もなく、なんかリアルさに欠けてて微妙でした。
by amica_bambina | 2009-01-05 23:16 | Films "M"