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8 Femmes

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[邦題:8人の女たち]

アガサ・クリスティ的な古い感じの密室ミステリーで
演劇色が強いし、集中して観るのは結構辛かったけど
だんだん人間関係がぐちゃぐちゃになっていったところは面白かった。
オチにはそんなにビックリしなかったかな。
なるほど、という感じでした。

フランスの有名女優8人の競演とは言っても、普段フランス映画を観ないので3人しか顔が分からず
この8人の共演がどれほどすごいことなのか、いまいち分からないうえ
一人ずついきなり歌って踊りだすのには「・・・ん?」としか思えませんでした。

同じ監督の「スイミング・プール」は嫌いじゃないけど
そっちで主演してるリュディヴィーヌ・サニエは
顔だけ冷静に見たら綺麗とか可愛いタイプではないなぁと改めて思いました。

「スイミング・プール」では髪型や服装とヌードでセクシーさがすごい出てたけど
この映画みたいに髪型や服装をダサくしたら、なんか少年みたいな顔で。
フランス人女優と言えども、ワカメちゃんみたいなボブが似合わない人もいるんですね・・・
そう考えると、アメリのあの髪型がめちゃくちゃ似合うオドレイ・トトゥはすごい。
by amica_bambina | 2011-12-23 21:09 | Films "0-9"

Funny Face

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[邦題:パリの恋人]

先日観た「パリで一緒に」より7年前の作品なので
オードリーがまだガリガリになってなくて、ものすごく可憐でした。

ジバンシーの衣装も全部素敵で、特にウェディングドレスは本当に可愛かった。
でも一番最初の、地味な本屋の店員の時の衣装もシンプルで良かったし
この頃のオードリーは何を着せても輝くようになってたんでしょうね。

ストーリーは別になんということもないロマコメで
相手役は老けてて格好良くもないし、何のきっかけで恋に落ちたのかもよく分からなかったけど
オードリーのルックスとファッションだけでもう満足な感じ。
ミュージカルの部分は、なんかオードリーの上品なイメージと合わなかったです。

邦題は、そのまま「ファニーフェイス」の方が良かったな。
でもオードリーの顔のどこがファニーなのか、ものすごく疑問です。
by amica_bambina | 2011-12-23 13:16 | Films "F"

Zazie dans le Métro

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[邦題:地下鉄のザジ]

ヌーベルバーグでも、これは面白かったです。
ポップなコメディで、アメリっぽい感じもしたし
実験的なのが今観てもものすごく分かるし
アスペクト比がほぼ正方形で、色合いもトイカメラの写真みたいで可愛かった。

ストーリーには意味も脈絡もなく、最後はぐちゃぐちゃなコントみたいになっていって衝撃でした。
松本人志の「大日本人」のエンディングくらい衝撃的。

「地下鉄の…」というわりには全く地下鉄が出てこなかったのもビックリした。
最後の乱闘?のシーンでは明らかにカメラマンの姿も映ってたり
これは確かにヌーベルバーグ!という感じでした。

主役のザジという名前は少年っぽいけど女の子で
ボブにオレンジのセーター、グレーのプリーツスカートがすごく可愛かったです。
by amica_bambina | 2011-12-22 14:45 | Films "Z"

Les Quatre Cents Coups

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[邦題:大人は判ってくれない]

ヌーベルバーグの代表者フランソワ・トリュフォーの映画。
DVDには同監督による「あこがれ」という短編も入っていて、そっちから観ました。
ちょっとマレーナみたいな感じで、しかも17分で終わるから苦労なく観れたけど
本編の「大人は判ってくれない」は、開始5分で眠気が・・・

翌日、朝なら眠くならないだろうと思って見直し。
やっぱり眠くなったし面白かったとは言わないけど、なんとか観終えました。
私にはヌーベルバーグは難解すぎる。

この映画は、ストーリーは難解ではなかったけど
そこから何を受け取ればいいのかが難解で、全く何の感慨もなかったので
なぜそんなに名画と言われているのかも分からなかった。

家庭でも学校でも怒られてばっかりの少年がちょっとした盗みや家出をして
最終的には矯正施設みたいなところに入れられて、そこも脱走して一人で海に行ったところで終わり。

この少年はそんなに悪いことをしたわけでもなく、かと言って良い子だったわけでもなく
つまりものすごく普通の平凡な子供で、何も特別ではない。
家庭環境が不幸で毎日が大変なのは分かったけど、そんなに悲壮感もなく
なぜか途中で急に家族3人仲良く映画を観に行って笑い合ったりしてたし
あとはひたすら淡々と進んでいって、どうも心を動かされなかった。
もっと悪い子供や不幸な子供が出てくる映画はいくらでもあるし・・・

特に実験的な感じも見受けられなかったけど
当時は不幸な子供が不幸なまま終わる映画がなかったから
今までになく新しい→素晴らしい!という評価になったんだろうか。

ヌーベルバーグ以前のフランス映画はどんな感じだったのか、
そこから勉強しないとヌーベルバーグがどれほど斬新で革新的だったか自体が分からないな。
by amica_bambina | 2011-12-19 16:37 | Films "Q"

Paris When It Sizzles

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[邦題:パリで一緒に]

最近自分の中でパリ熱が高まり、来年の目標はパリに行くことに決めたので
パリが舞台の映画を色々観ようと思って借りてきました。
昔の映画は苦手だけど、パリとオードリーが組めばオシャレそうだし観れるんじゃないかと思って。

脚本家とタイピストが一緒に脚本を仕上げていきながら恋に落ちるという
いかにもベタな昔のロマンチックコメディだけど
脚本の内容を主演の2人が劇中劇として演じて、二重にストーリーが展開していくというプロットと
2人のウィッティな会話劇が面白かった。
ちょっとアレンジして現代版リメイクを作ったら面白くなりそう。

あと、こういう昔のコメディ映画を見ると必ず三谷幸喜みたいだなと思います。
三谷幸喜の映画はどんどんつまらなくなっていってるけど
50年前の外国映画みたいなのを目指してるからなのか・・・?
彼は現代的な映画って作れないんだろうか。

オードリー・ヘプバーンはもちろん可愛くて輝いてたけど
約10年前の、ローマの休日や麗しのサブリナの頃に比べるとガリガリすぎて
もうちょっとふっくらすればさらに綺麗なのに・・・というところが宮沢りえを思い出させました。

せっかく素敵なジバンシーの衣装を着てるのに、体型が棒状すぎて
頭部やふわっとしたスカートだけが大きく見えてバランスが悪いし
体脂肪率ゼロだったんじゃないかと心配になるほどでした。

ガリガリであろうとも、オードリーが歴史上の大女優であることは間違いないけど
今回思ったのは、「演技力」や「大女優」の定義や意味は今と昔では別物な気がするということです。

昔の映画に出てる人の話し方は抑揚の付け方が不自然で、芝居がかりすぎな感じがするし
感情表現も細やかに見えないし、今の「演技が上手い」という感覚とはどうしても合わない。

全盛期のオードリー・ヘプバーンと、今現役の若くて演技力のある女優を比べて
例えば同じ脚本を両者に演じさせたら
オードリーの方が華はあるかも知れないけど、演技は下手だと言われる気がしませんか。

ローマの休日でアカデミー主演女優賞を獲ったけど
それは当時の感覚での「名演技」や、王女役がピッタリはまっていたことに対する評価であって
2000年代に主演女優賞を獲った人の演技と比べると全然深みはないと思うし
綺麗に映ることを捨てて演技を優先するような感覚は昔はなかっただろうし。

だからやっぱり現代のリアリズムを追求した映画に慣れている私が
昔の映画や俳優の演技に違和感や薄さを感じるのもしょうがないのかも知れない。

さらに驚いたのは、日本語字幕までも今よりさらにひどかったことです。
最初、何気なく日本語字幕を消さないまま観ていたら
オードリーが鳥かごを持って登場したくだりで
セリフと日本語字幕に書いてあることが全然違うまま話が進んでいくので激しく混乱しました。

2人がimplyとinferという動詞の違いを議論した後に
男性が、鳥かごのカバーに「リシュリュー」と書いてあるのを見て
「それは、その鳥の名前がリシュリューだということをimplyしているのか?」と聞いたら
オードリーが「それはimplyされていると言うよりはinferされてるわね」と言ってるのに
字幕には「枢機卿の名前よ」と書いてありました。

その後も枢機卿ジョークが続くのにセリフと全く一致しないことが字幕には表示され続けるので
耐えかねて、英語字幕に変えた途端ものすごく理解しやすくなった。
昔の日本人はこんな字幕で外国映画を見て満足していたなんて、恐ろしく不幸なことです。

そのまま訳してもジョークが通じないのは分かるけど
かと言って、この訳し方ではどっちにしてもジョークは死んでるしあまりにもひどい。
意訳や誤訳のレベルを超えてました。

数日前に観た30 Minutes or Lessみたいに括弧を使った巧みな説明ルビを入れるとか
頭とセンスのいい方法もあるとは思うけど
改めて、コメディを翻訳することの不可能さを痛感しました。
漫才を翻訳して外人に見せても、どうせ誰にも通じないだろうというのと同じですね。
by amica_bambina | 2011-12-19 15:44 | Films "P"

30 Minutes or Less

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[邦題:ピザボーイ 史上最凶のご注文]

こういうくだらないうえにミニシアターでしかやってないようなコメディこそ観に行くべきだと思いますが
私が観に行った時は観客は5人くらいで、みんな1人で観に来てました。
友達になりたいくらいでした。

ピザ配達のバイトをしているフリーターが、誘拐されて銀行強盗代行を強要される話。
主演のジェシー・アイゼンバーグは格好良いのにイケてない役がはまるし
強盗を手伝うことになる親友がインド系で
しかもその双子の妹と主人公が付き合っているという設定もいい感じ。
誘拐する悪人2人が本当の悪人ではなくただのアホなのも楽しい。

あと、映画トリビアがいっぱいで楽しかったです。
「ソーシャルネットワーク」に主演したジェシーが
彼女に「あの人のフェイスブック見た?」と聞かれて「あんなもんもうやめたよ」と言ったり。
インド人が「ハートロッカーはレンタルしたけど結局観てない」と言ったのも共感できるし。

そして字幕で、ビールの銘柄の上に「(ノンアルコール)」と出たところがあって素晴らしいと思った。
字幕と言うのはこういうことのために使うものだと。
日本人はアメリカのノンアルコールビールのブランド名を知らないから
ブランド名をカタカナにして書いただけではジョークが成立しないシーンだったので
括弧付きルビで説明されていてすごく良かったです。

でも誤訳もありました。
強盗に入る銀行の場所を説明する時、「オリーブガーデンの隣」というセリフがあって
字幕は「公園の隣」となっていましたが、オリーブガーデンというのはイタリアンのファミレスチェーンです。
字幕つけた人、ノンアルコールビールの銘柄は知ってたのにオリーブガーデンは知らなかったのかな?

字幕で面白さが再現されないのはいつものことでしょうがないけど
とにかくセリフなどのセンスが良くて楽しめました。

プロデューサーの中にベン・スティラーの名前もあって、なるほどなぁと思った。
脚本を書いた人は、これが初めての映画脚本みたいだけど
これからどんどん面白いものを書いていって欲しい!
by amica_bambina | 2011-12-17 12:04 | Films "0-9"

冷たい熱帯魚

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園子温監督は異端児なイメージで絶賛してる人が多いから、ぜひ作品を観たいと思いつつ
近所のツタヤでは「愛のむきだし」がいつ行ってもレンタル中で観れず
これが初観賞になりました。

面白くも怖くもなく、意外性もなく、深みもなく、がっかりでした。
これわざとB級やC級ホラーみたいな陳腐な作り方したのかな?なんで?
エログロだけで意味のない映画を作りたかったなら、もっとすこーんと突き抜けてぶっとんだ方がいいし
人間の汚い部分や狂気を描きたかったんなら、もっとひどくしないと心に響かないし
何がやりたかったのか分かりませんでした。

正直、けらけら笑いながら死体を切り刻む夫婦が映画に出てこようが
大して衝撃的でもない時代になってしまったし
上品なエリート夫婦とか、清貧な感じの夫婦がそういうことしてたら怖いけど
いかにも下品な堅気じゃなさそうな夫婦がやっても、ぞくっとするような違和感や意外性がない。

死体を切り刻む小屋に十字架とキリストとマリア像がいっぱいあるとか、そういう小細工が陳腐すぎるし
オリジナリティや才能(センスの良さ)を感じなかった。
こういう映画にあるべき不安になるような気持ち悪さが全くなくて
視覚的な気持ち悪さしか感じられなかったので、失敗してるとしか思えなかった。

心理描写も乏しいし行動に対する動機づけも薄いか皆無で
かと言って狂人だからそんなもん通用しないと片付けられるほどの徹底したクレイジーさもなかったので
全編にわたって中途半端で、本当に面白くも怖くもなかった。

狂人や天才になりたがってる凡人が作った映画っていう感じでした。
ごめんなさい。
by amica_bambina | 2011-12-03 01:19 | 日本映画 た行

八日目の蝉

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今年は去年と違って良い邦画がないけど、賞レースにはどんな作品が挙がるのだろうと思っていたら
報知映画賞でこれが作品賞を取ったというので、さっそくレンタル。

なんか、どこが良いポイントだったのか全く分からなかった・・・
テーマもぶれていた気がする。

乳児誘拐という事件が被害者とその両親に与える影響、「三つ子の魂百まで」が適応されてしまうこと、
長期にわたる誘拐には家庭を崩壊させる力があることなどは分かったけど
それはこの映画のテーマではないだろうし。

永作博美(誘拐犯)が誘拐に対して一切罪悪感を抱いてないことと、
森口瑤子(誘拐された子の実母)が、戻ってきた我が子を可愛がって育てなかったことに対する違和感や
疑問ばかりが強く印象に残って、何だったんだろう?というまま終わってしまった。

もしこの作品のテーマが「母性に血縁は関係ない」みたいなことだったとしたら
不倫相手の妻が産んだ子を誘拐して、自分の娘として心から可愛がって育てる→
逃亡しながらも娘との幸せな日々→逮捕されて娘に会えなくなる→
出所して孤独な生活→大人になった娘(誘拐した子)が会いに来てくれる、という展開の方が伝わると思うなぁ。

というか、誘拐犯と誘拐された子が20年後くらいに会って関わっていく話かと思いこんでいたので
井上真央が永作博美に会いに行かなかったのは意外でした。
もし続きがあったら会いに行くのかも。
私はそっちの方が観てみたいな。

この映画では、擬似母子の楽しい思い出(誘拐から逮捕まで)の回想シーンと
井上真央が、その生い立ちのせいでまともに育てないままアダルトチルドレンになった現在のシーンが
混在して構成されてるのに、なんか全然リンクしてる感じがしなかった。
脚本と演出力の問題かなぁ。

大人になった井上真央のアウトローな感じとか、自分の生い立ちを侮蔑するように悪態をつくのは
アダルトチルドレンらしくて、唯一ここら辺だけが共感できました。

あるいは、誘拐した子をものすごく可愛がって、愛情を注ぎに注いで育てた永作博美と
4年間行方不明だった我が子が帰ってきたのに可愛がらず、手をかけて育てなかった森口瑤子という
2人の母親の対比を全面に出した構成にした方が面白かったのではないか。
母性というテーマもはっきりするし、子供の辛さや葛藤の描写もより深く掘り下げられたのでは?

0~4歳まで、そうとは知らず誘拐犯に育てられて
ある日突然「これがあなたの本当の両親です」と知らない家に連れていかれて
そこで育たなければならなかった彼女の不幸や苦しみはしっかり描くべきで
それだけで1本映画が取れるほどの題材だから
上記の母性という題材と一緒にして2時間ちょっとにまとめてしまったために
どっちも中途半端になってるような感じを受けました。

さらに真ん中の部分、実の両親との生活がほとんど描かれてなかったのも良くなかった。
ママと引き離されて、知らないおじさんとおばさんがお父さんとお母さんになって
そこのおうちで暮らさなくちゃならなくておびえてる様子とか
少し成長して、上手く家族になじめないまま崩壊していく家庭を見つめる思春期の姿とか
たまに子供の頃の、誘拐犯との楽しい日々の断片を思い出す姿とか
映画の中にもっとしっかり入れたら良いのになぁ。

原作は長編小説らしいので、誘拐した人、された子供、その実母、その夫(誘拐犯の不倫相手)など
全員の心情とそれぞれの生活が書かれてるのかも知れないけど
この映画だとそれが伝わってこなくて、中身のない感じを受けたので
この映画化は失敗したんじゃないかなぁという気がします。

せっかく素晴らしい題材なのにもったいない。
NHKのドラマ版の方は、もうちょっと尺が長いから面白いかも知れないな。
レンタルしてみよう。

逆に考えると、長編小説を映画化するのって本当に難しいんだなぁと思いました。
だから、失敗するくらいが普通なのかも知れない。
長編小説を映画化して大成功した作品は、相当優れた脚色と演出の賜物だということですね。


誘拐された息子が8年後に見つかって一緒に暮らすことになったけど
息子は誘拐犯の方を家族と思っていて、どうしても誘拐犯の家に帰りたがる、さあどうしようという
ディープ・エンド・オブ・オーシャンという映画はけっこう好きです。
誘拐がからんだ場合の育児の難しさや、被害者家族の問題をうまく取り扱ってると思うし。

トランスアメリカも、誠実な母性?と父性?ですっきりして良い映画でしたね。

そして母性をテーマにした映画では、イタリアの「題名のない子守唄」の右に出るものはいないでしょう。
誘拐ではないけど、ある別の社会問題を軸にして
子供を産むこと、産めないこと、育てること、育てないこと、愛情を注ぐこと、子供の愛と信頼を得ること、
全部がきちんと入っていて、それでいてミステリーとしても成立していて非の打ち所のない名作です。
私が死ぬ時、生涯で最も良かった映画のベスト10に絶対入ってきます。
by amica_bambina | 2011-12-02 02:20 | 日本映画 や行