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127 Hours

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[邦題:127時間]


一体何をうっかりしてたのか、映画館に観に行ってなかったので
レンタルが開始されてやっと観ることが出来ました!

これは映画館に観に行っておくべきだった。
ブラックスワンとかよりも、これこそ映画館で観るべきでした。

間違いなく、この映画とソーシャルネットワークこそが2010年度の最優秀映画の双璧です。
映画でこれほど感動と興奮したのは本当に久しぶり。

アーロン・ラルストンという実在の登山家が書いた体験記を元にした実話で
ラルストン本人も「ドキュメンタリー並みに正確に描写されている」と評価しているらしいけど
映像、芸術性、エンターテイメント性、脚本、心理描写、演技、どこもかしこも優れています。
たった1時間半に無駄なくまとめているのもすごいし。

スラムドッグ・ミリオネアのダニー・ボイルが監督、脚色、プロデュースの3役をこなしていて
スラムドッグと同じように、ものすごく躍動感があってパワフルな映像にワクワクしました。
キャニオンの景色と青い空が美しくて、ブルーレイを借りて良かったなぁと実感。

美しい景色の中をラルストン役のジェームズ・フランコがマウンテンバイクで疾走したり
女性2人組のハイカーと一緒に地下湖みたいなところに飛び込んで泳いだり。

そんなパワフルで軽快なオープニングを経て
1人に戻ってハイキングを開始したジェームズ・フランコは
映画開始からたった16分で、あっという間に谷間にすべり落ちて
一緒に落下した岩に右手を挟まれて、身動きが一切取れなくなります。


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ここからは、ひたすら孤独と恐怖と忍耐と絶望の無限ループ。
持っていたわずかな道具を駆使して、なんとか脱出しようと片手で奮闘したり
死を覚悟して、持っていたビデオカメラに家族へのメッセージを残したり
夜の寒さに凍えたり、水と食料が底をついて自分の尿を水筒に溜めて飲んだり。
そういった孤独な5日間が、こんな幅の狭い谷底で展開されます。

誰にも行き先を告げずに1人で来てしまったし
万が一捜索願が出されても、周りには砂漠しかなく谷底で誰からも見えない位置だし
生きてるうちに発見される可能性は限りなくゼロに近い。

挟まった右腕を切断して自力で脱出したとしても
治療を受けられる前に、出血多量か脱水症状か傷口からの感染で死ぬかも知れない。
その前に、安物のアーミーナイフで骨を切断すること自体不可能である。


まさに絶体絶命で、怖すぎて泣いてしまいました。
映画が怖くて泣いたのは、ユナイテッド93以来のような・・・
あれと同じくらい臨場感がものすごくて恐ろしかったです。

自宅のこたつでぬくぬくと暖を取りながら、お菓子とか食べながら
この映画を観ていることすら、ものすごく申し訳なくなってきます。

衰弱による幻覚や昔の思い出の映像が挿入されて、画変わりしないデメリットを回避しながら
家で心配してる家族とか友人とか、もしくは頑張って探してる捜索隊など外部の人を一切出さず
ひたすら遭難した本人のみを見せた点も、本当に効果的で素晴らしかった。


ラルストンの体験記に基づいた映画であり、本人も出来を褒めていると書きましたが
つまり、ラルストンは谷底で死なずに生還したということです。
どうやって生還したかは、もう奇跡の連続だったとしか思えない。
人間の力はすごいということにまた泣きました。

脱出方法を思いつく直前、ラルストンは小さい男の子の幻を見ます。
将来の自分の息子だと思ったそうで
実際7年後くらいに結婚して男の子が生まれました。

私はクリスチャンではないし、自分の近くに神様がいるように感じたことはないけど
確実にこの人の側には神がいたのだろうと確信しました。

あまりにも感銘を受けたので、観終わってすぐラルストンの体験記を注文しました。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/074349282X

YouTubeでドキュメンタリーも観ました。
こっちもものすごく怖くて感動的だった。
http://youtu.be/SyPBTblkzBI

このドキュメンタリーを撮るために、たった半年後に自ら事故現場に戻って
同じルートをたどって、自分でどういう状況だったかを細かく説明しています。

そんな短期間でトラウマや恐怖心を克服しているのもすごいし
しかも片手になってからも登山やアウトドアにチャレンジし続けているという、
もうヘレン・ケラー並みの奇跡の人だと思います。

そして、この奇跡の人を描けたのはダニー・ボイルしかいなかったと心底思います。
ダニー・ボイルが撮って、こういうレベルの高い映画になって本当に良かった。

最近ことごとくがっかりする映画が多かったので、本当に久々のヒットでしたが
次にこれほど感動できる映画に出会えるのはいつになることやら・・・
by amica_bambina | 2012-01-09 19:15 | Films "0-9"

Innocence

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[邦題:エコール]


フランス映画をまたたくさん借りてきました。

これは、「外界から遮断された寄宿学校で少女達が暮らしている」というぼんやりした内容だけ知ってたけど
少女が上半身裸で出てきたりするので、法律的に大丈夫なのかと心配になりました。

映像は想像してたほど綺麗でもなく
前半のメインが可愛くも何ともないアジア系の少女だったので微妙だった。

バレエ教師役のマリオン・コティヤールはもちろん綺麗だったけど
バレエのレッスンの時は生足にブルマをはいててびっくり。

色々伏線は張ってたものの回収されず
結局なぜ外界から遮断されているのか、卒業した少女達は外に出た後どうなるのかなど
誰もが当然抱くであろう疑問が全く解決されないまま終わってしまったので
観終わった後かなりの徒労感がありました・・・
by amica_bambina | 2012-01-09 17:05 | Films "I"

DVD ジゼル(オランダ国立バレエ)

デアゴスティーニのバレエDVDコレクション第6号。

これは2009年収録なので、映像が綺麗で観るのが辛くなかった。
ジゼル役の人はボリショイ出身らしく、技術力は高そうだけど柔らかさに欠けたような・・・
第1幕で錯乱する場面も、ロイヤルのコジョカルに比べるといまいち。

第2幕のウィリのコールドは怖くて良かったです。
やっぱりヒラリオンが可哀相だなぁという感じでした。

5、7、8号はまだ未見です。
by amica_bambina | 2012-01-09 16:44 | クラシックバレエ

DVD コッペリア(オーストラリア・バレエ)

デアゴスティーニのバレエDVDコレクション第9号

ストーリーはなんか中途半端でおかしい気がするし
ディヴェルティスマンが好きじゃないので第1幕と第3幕は大して面白くなかったけど
第2幕の人形達の動きはすごかった。

自分の筋力が衰えてるのを大掃除で感じたばかりだったので
ダンサーの筋力に改めて尊敬の念を抱きました。

1990年の映像なので古すぎて、観るのが苦痛でした。
もうちょっとデジタルリマスターとか、どうにかならないのかといつも思います。
by amica_bambina | 2012-01-09 16:42 | クラシックバレエ

Restless

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[邦題:永遠の僕たち]


先週観た50/50とかなりテーマがかぶっていたものの、こっちは意外とくだらない内容でした。
ガス・ヴァン・サント監督は大好きなのに、これは何がダメなんだろうと思ったら
私が一番嫌いな「10代後半~20代前半のにわかカップルのどっちかが不治の病だった」という
わざわざ病気をネタに感動を誘って儲けようとする映画に似てたからかも知れない。
日本がやたら量産してる「世界の中心で・・・」とか「余命一ヶ月の・・・」とか「恋空」とか、あの辺のやつ。

セカチューで愕然として以来そっち系は一切観ないので
実際に似てるのかは知らないけど、イメージ的にあながち間違ってないと思います。

最初の方は、主人公の少年(17歳くらい)が他人の葬式に勝手に参列するのが趣味だったり
ヒロシという日本兵の霊が見えるという設定だったりと鬱屈した変わり者で
お葬式で出会った少女も変わり者で、2人が出会って面白くなりそうな雰囲気が漂ってたけど
だんだん「余命3ヶ月の少女との恋」というベタな展開になっていってしまって残念でした。

しかも、ヴァン・サント特有の綺麗な撮り方が裏目に出たのか
どうも全てがあっさりと綺麗すぎて、末期の少女の悲壮感や苦しそうな感じが全然なかった。
主人公の葛藤や辛さもいまいち伝わってこないし。

病気で死んでいく過程ってもっと、例えばエクソシスト並みに汚いもんじゃないのかなぁと
こういうタイプの映画を観るたびにいつも思います。
だから、若い観客や視聴者に綺麗ごとだけを見せて
病気の重さが分かったような、共感・感動したような気にさせる上記のような作品群が嫌いなんです。

でもこの映画に関してはエンディングはじめじめせず、あっさりとしていたところが良かった。
ヴァン・サント映画のエンディングはいつも潔くて好きです。

あとは、日本人の観客が最も注目すべき点とも言える日本兵の幽霊ヒロシ(加瀬亮)について。
このキャラクターがいなかったら、この映画は危うく
もっとベタな「片方が病気で死ぬ恋愛もの」になってたところだったと思うし
れっきとした日本人俳優を起用してくれた点は評価します。
視覚的には、太平洋戦争の神風特攻隊員の割には違和感なく映像に溶け込んでました。

でも、現代のアメリカ英語を完璧に近い発音で話すうえに
主人公の恋愛について口出ししたり、現代の若者の感覚を身につけてる感じでものすごく変でした。

幽霊として60年以上アメリカを彷徨ってたから英語や文化が身についたのかも、とも思ったけど
日本に原爆が落ちて敗戦したことは60年間知らなかったようだし(知ってショックを受けるシーンがあった)
トヨタや三菱の車がアメリカで普通に流通してることも知らなかったようだし
そんな当時の感覚を持ったままの日本兵なら、敵の言葉を覚えたとしても進んで話すわけがない・・・
まぁそれを言ったら、そもそも敵国の若者と仲良くしてる時点でおかしいけど
とにかくどうしても腑に落ちない。

幽霊なんだから、主人公とは言語ではなく脳で直接会話してるみたいな体で
日本語でしゃべらせて英語字幕を入れてほしかったです。

もしくは、別にアメリカ兵の幽霊でも良かった気もする。
不条理なことで若くして死ななければならなかった点を強調するために
日本の特攻隊員を持ってきたのかも知れないけど
日本人じゃない人に取ってはそんなに感慨や思い入れもないだろうし・・・

「硫黄島からの手紙」でクリント・イーストウッド監督が周りの反対を押し切って
全編日本語で撮ることを主張したのがどれだけ英断だったのかが良く分かりました。

加瀬亮は、英語で幽霊で日本兵というのは、すごい演じにくかったんじゃないかと思います。
日本兵役は硫黄島で、英語でのセリフもアウトレイジで経験済みだけど
感情を抑えて無表情な演技を英語でやるとなると、大変そうだなぁと思った。

そんなこんなで、誰がどう撮ろうとこのジャンルは嫌いだし
新人らしき人が書いた脚本自体も良くなかったんだろうなぁと思うので
ヴァン・サントはやっぱりエレファントとかパラノイドパークとか
自分で脚本を書いたオリジナル作品の方がいいなぁという意見に落ち着きました。

逆に言うと、なんでこんな映画をヴァン・サントが撮ることになったのか。
プロデューサーのハワード親子のコネだったんじゃないのかとか色々気になってしまいます。
サイコのリメイクと共に、ヴァン・サントの監督作の中では失敗組に入れられそうな予感。
by amica_bambina | 2012-01-04 20:43 | Films "R"

50/50

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[邦題:50/50 フィフティ・フィフティ]


アメリカ各地の批評家協会賞などで脚本賞にノミネートされてるので期待しつつ、年末に観に行きました。

医師の告知が冷淡だったり、嘔吐のシーンなども結構リアルだったり、登場人物もみんな人間らしくて
あまりオブラートに包んでない点と、それなのに常にコメディ感を忘れてない点が良かった。
こういうテーマの映画をそういうふうに作ることが出来るのはアメリカの強みだなと思う。

全体的な完成度は、思ってたほど素晴らしいとは思えず未熟な感じだったし
エンディングも私の個人的な好みとは違う方だったので、観終わった直後は微妙に感じたけど
普通に考えたら、この映画にはあの終わり方が相応しいかなと思います。
ちょっとご都合主義的過ぎでひねりがない気がしなくもないけど、まぁ夢を与えることも必要だし。

主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、ものすごく童顔+いつもちょっと傷ついたような表情で
どんな役をやらせても器用にこなすという意味で、日本で言うと嵐の二宮くん的な俳優だと思う。
今回もいい仕事してました。
ダークナイトの続編での活躍も楽しみです。

彼女役のブライス・ダラス・ハワードも、新米セラピスト役のアナ・ケンドリックもすごく良かった。
アナ・ケンドリックは、Up in the Air(マイレージ・マイライフ)の人だ!とすぐに分かったけど
IMDbを見ると、トワイライトシリーズのジェシカ(ベラの学校の友達)もやってるんですね。

そう言えば・・・という感じで、言われないと気づかないけど
「こういう人本当にいるな」と思わせる親近感や普通さを醸し出す能力があると思うので
名脇役として伸びていって欲しいなぁ。


ちなみに、映画館で隣の席に座っていた男性が
「たった今まで喫煙コーナーで喫煙してました」と言わんばかりにタバコ臭かったため
気分が悪くなってしまい、ちゃんと集中して観られなかったのが残念でした。

私は化学物質過敏症、受動喫煙症という体質で
目の前で吸ってる人がいなくても、臭いだけで頭痛や吐き気が出るので
電車でも隣の席の人がタバコ臭いとすぐ席を立って離れるんですが
50席くらいの狭いシアターで空席もほぼなかったので、鼻と口を手で覆いながら
ものすごく嫌な気分でそこに座り続けるしかなかったです。

映画の内容よりもタバコの臭いで気持ち悪かった印象の方が強く残ったため
感想も細かい部分が書けませんでした・・・

早く日本もアメリカやパリのように、公共の場所での喫煙は全面禁止になりますように。
日本の禁煙対策は、欧米に比べて50年くらい遅れてるそうです。
by amica_bambina | 2012-01-04 18:57 | Films "0-9"